アーユルヴェーダの古典では飲酒について以下の様に記述しています。

飲酒をする前に、水浴して体をきれいに気分も爽やかにして、天然の良い香りをまとい、気に入った服を着て、宝飾品などできらびやかに装いましょう。部屋にお花を飾るなどして気持ちの良い雰囲気作りをして、友人たちとリラックスした楽しい雰囲気の中で質の良いお酒を気に入った器で飲みましょう。

これは、お酒には喜びや楽しさ等の感情を倍増する作用があるので、飲酒がもたらす心身への良い影響を最大限に得る為の準備です。

逆に、精神的に落ち込んでいる時や怒っている時など、その日のストレスを引きずったまま飲酒をする習慣があると、心身へ悪影響を及ぼすので要注意です。

帰宅したら、手や足や口を洗うだけでも気持ちがリフレッシュされて切り替わりますね。

私は1日外出していて帰宅したら、そのままお風呂へ直行しています。嫌なことがあったり、疲れていても気持ちがリセットされるので、その後の家事や家族とのコミュニケーションがとてもスムーズになります。

通常、食物は体内に入ると消化されて形を変えて消化管から吸収され各部分に運ばれますが、お酒は消化の過程を経ずに一気に吸収され、体の各部に素早く作用します。その素早く吸収されて体内を巡るという作用を利用したのが薬用酒です。薬効を速く隅々へ届けるのです。

お酒を空腹時に飲むと内臓壁を守っている粘膜を剥がしてしまいます。それによってお腹を下したり胃潰瘍などの炎症反応を起こしやすくしますので、油分の多い肉料理などを食べてから飲むようにしましょう。

また、お酒は代謝されると酸性になるので酸っぱいものを食べた後は避けましょう。また体力が消耗している時、暑いところで体に熱がこもっている時も避けましょう。

アーユルヴェーダではお酒は毒物として扱っています。毒物は生物の生命力や輝きを奪うものだそうです。

体調不良を感じている方は、お酒を水で薄めたり油分の多いおつまみを食べてから飲むなど飲み方を変えてみてはいかがでしょうか?