鼻の健康法は、臭覚を健全に保つ効果だけではなく、頭部全体の健康維持に役に立ちます。

鼻に薬剤を入れることをナスヤ・カルマ(経鼻法)と呼び、アヌタイラと呼ばれる薬草入りのオイルを鼻の穴に垂らします。

アヌタイラがない場合は太白ゴマ油を使用します。

<方法>

①上方を見上げるように首をやや反らせる

②各鼻に2滴ずつ滴下する

③ゆっくり鼻から息を吸い込む

④喉に垂れてくるまで1〜2分待つ

⑤ぬるま湯で何度もうがいする

⑤痰や唾液が出てきたら飲み込まずに吐き出す

⑥鼻水が出て来れば鼻をかむ

外出する前や後に行えば、風邪予防や花粉症対策にもなります。

顔や頭のオイルマッサージをしてから行えば更に効果的です。

アーユルヴェーダの古典には経鼻法に関して以下のような記載があります。

「鼻は頭への門である。この鼻の粘膜より薬剤が吸収され、浸透し、疾病を取り除く」

「起床後にナスヤを行えば、夜間に鼻腔に蓄積した老廃物を浄化し、精神に活気を与える。歯磨きをした後に行えば歯肉を強め、口腔内に芳香を与える。外出前に行えば埃や煙などの悪影響がない…」

「首より上に発生する病気を取り除き…顔のシワ、シミ、ソバカス、白髪、脱毛の可能性をなくする」

「…顎部硬直、頭痛、顔面麻痺、下顎硬直、慢性鼻炎、偏頭痛、頭部振せんを鎮静する…」