骨粗しょう症とは、骨がもろくなり、骨折しやすくなることです。閉経後の女性に多くみられますが、4人に1人は男性です。骨が弱く脆くなっていても痛みなどでない人も多く、自覚症状は現れにくいけれど静かに進行していきます。

初めのうちは背が縮んだ気がする、腰が曲がってきたような気がするという程度ですが、進行すると身長が明らかに縮んでくる、背中や腰の痛みで寝込むことが多くなるといっった症状が現れます。これは脊椎の一部がスカスカになっていつの間にか潰れてしまう圧迫骨折が原因です。

また転倒やくしゃみなど、ちょっとしたはずみで骨折しやすくなり、手首や背骨、太ももの付け根ねは骨折の頻度が高いそうです。

一般的には、食事療法や運動療法で生活習慣を改善することが基本的な治療となります。

乳製品や小魚、海藻などのカルシウムを含む食品を摂るだけではなく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDやビタミンKが豊富な魚介類や納豆なども積極的に摂リバランスの良い食事を心がけ、カルシウムの吸収が妨げられる塩分の多い食事やインスタント食品やスナック菓子などを食べ過ぎないようにと言われます。

 

アーユルヴェーダでは、骨粗しょう症や変形性関節症は、ヴァータの悪化と骨組織、骨髄組織の減少が関係しているとみています。

【ヴァータを整える】

  • 鍋料理など温かく、油分と水分を適度に含む食事を積極的にとる
  • ニンニク、生姜、ひまし油、白ゴマ油、黒胡椒、長胡椒、グドゥチ+牛乳を取る
  • オイルマッサージと発汗法
  • 冷房などで身体を冷やさない
  • 身体を温めるハーブ入りの温湿布
  • スナック菓子、ドライフルーツ、パンなどの乾いた食べ物を控える
  • アイス、炭酸飲料、生野菜など身体を冷やす食べ物を控える
  • お茶、コーヒー、激辛食品など渋味・苦味・辛味が強い食べ物を控える
  • 夜更かしや不規則な睡眠を避ける

 

骨組織の病に対する治療は、浄化療法と経腸法と苦みの薬草で作った牛乳とギーが用いられます。

骨髄組織の病に関する治療は、甘味、苦味を持った食物、運動と房事、時期的にも量的にも適切な浄化療法が用いられます。

骨粗しょう症や変形関節症の古典的な治療法では、グッグル丸薬をバラーの煎じ液かバラーの薬用酒とともに飲ませます。

他にも、空腹を感じてから食事をとる、食後すぐ運動、入浴、睡眠をしない、体重を増やしすぎないよう適度な運動をする、ナッツなど消化に時間のかかるものを食べ過ぎない、便秘を避ける等が予防と改善に勧められています。