アーユルヴェーダでは、心身のバランスを崩す原因を3つ挙げています。

1、感覚器官とその対象との悪い結合

2、行為の間違い

3、異常気象

1の「感覚器官とその対象との悪い結合」は、さらに以下の3つに分けられます。

「誤った接触」「過剰接触」「無接触」

まず、耳で味わったり臭ったりはできないように、各感覚器官にはそれぞれの担当エリアがあります。聴覚の対象は音、触覚は感触、視覚は色、味覚は味、臭覚は臭いです。

感覚器官がその対象を捉えると、それに付随して自動的に生理反応が起こり、考えも上がったり下がったりして動揺します。

情報が不快なものだったり、過剰だったり、全く無かったりすると、精神や生理機能の調和が乱されて病気にもなってしまうということです。

例えば、人が誰かの悪口を言っているのを聞くのがストレスだと言う人がよくいます。職場で聞きたくないのに聞こえてしまうそうです。辛いですね。これは誤った接触のうちに入るかも知れません。

インドには、悪口を言っている人は悪口を言われた人の負債を負ってしまうという意味の諺があるそうです。たまったもんじゃないですよね…笑)悪口を言ってる人がいたら是非とも教えてあげましょう!

誤った接触が起こりやすい代表といえば、スマホかも知れません。私も心当たりがありますが、暇つぶしのスマホから必要のない情報を取り込んで、精神を疲労させてしまったことはありませんか?

子供にイライライしていた知人がSNSを見るのをやめたところ、驚くほどイライラしなくなったと聞いたことがあります。

眠れない夜、イライラしている時、憂鬱な時、疲れている時、不安定な時は、スマホをお休みしてみると良い薬になるかも知れませんね。

アーユルヴェーダの古典では、視覚の誤った接触について以下のように記しています。

近すぎるもの・遠すぎるもの・狂暴なもの・気味の悪いもの・驚愕させるもの・嫌なもの・吐き気を催すようなもの・醜悪なもの・恐怖を与えるものを見ること

過剰接触は眩しすぎるものを過剰に見る、無接触は全く見ないことです。