ヨガのクラスの始めに、体の各部分に集中を持っていきながら、そこの力が抜けているイメージをしてもらうように誘導していますが、あれはヨーガニードラとも呼び、副交感神経が優位になるような働きかけです。


音、匂い、味、触感、呼吸、体の重さや体温、思考活動の移ろいなどに注意を向けて、今この瞬間に起こっていることを観察をしていると、心のざわつきが落ち着き、静けさの中で感覚が研ぎ澄まされている状態を味わいます。


まるで寝ているように体が重たく感じられるのですが、はっきりとその状態に気がついている自己認識があるのです。私はこの感覚がたまらなく好きです。


逆から言えば、交感神経が優位な時は知覚が鈍くになり、副交感神経が優位な時は知覚が鋭くなるということです。



生の音楽を聴いて涙腺が緩むのは、否応なしに緊張が解けるからなんですね。



例えば、活動的で緊張している時(交感神経が優位な時)に怪我をしても気がつかず、家に帰ってふと力が抜けたら(副交感神経が優位な時)、急に痛み出して、こんなところをいつの間に怪我していたんだろう、なんて気がつくことがあります。


戦闘モード(交感神経優位)の時、例えば森の中でライオンに遭遇した時など、のんびり感覚を味わっていたら、敵にやられてしまいます。

私たち現代人の生活では、交感神経優位の状態が続き、それが原因となって高血圧や癌などの疾患が起こるようです。


心配事があったり、緊張を伴う仕事が長期間続いたりすることで、交感神経優位な状態が続き、自律神経のバランスが乱れ、免疫が落ちて疾患が現れます。


体は決して間違えないので、現れた症状そのものが悪者なのではなく、乱れたバランスを取ろうとブレーキをかけるためにサインを出しているのです。症状だけを薬で抑えても、根本的な解決にはなりませんし、かえって生活や価値観を見直すチャンスを失います。


忙しい人ほど、ヨガや散歩など自分に合った方法で副交感神経が優位になるような時間を確保するべきなのです。


ONとOFFの切り替えが体には必要で、そのバランスが鍵となって健康を保っています。
陰と陽、月と太陽、ブレーキとアクセルとでもいうのでしょうか、それらの拮抗を繰り返しながら、私たちの体も含めて、この宇宙は完璧な形を保っているのです。


大自然の力に逆らわずに自然に調和した生活を心がけることが一番ですね。


まずは、早寝早起きかな…


でも、私の大好きな人、岡本太郎さんは「健康法なんて考えないことが一番健康だ!」っておっしゃってましたけどね!うんうん、やっぱこっちに大賛成〜!