3つのエネルギー(ドーシャ)について…




 アーユルヴェーダでは、人間も含めて自然界の全ては、風、火、水の3つに象徴されるエネルギーが働いているとみます。この3つの生命エネルギー(ドーシャ)のバランスが崩れることで、不調和(病気)が生まれます。

 季節や時間帯、年齢でも優位になるドーシャのバランスが変わるので、その流れに逆らわない生活を心がけることで、心身ともに本来の心地よい状態へと導かれます。
 
 アーユルヴェーダは、この3つのドーシャのバランスを保つこと、そのものなのです。

 それによって、病気の治療、予防、健康増進、アンチエイジングをします。

 まずは、3つのドーシャの理解を深めてみましょう。自分はどの質を多く含むタイプか?考えてみてください。

 一つのドーシャだけに、そのまま完全に当てはまるという人は少なく、ほとんどの場合、3つのタイプの混合型なので、3つのうち1つか2つの優勢なドーシャがあります。
心当たりのある性質が多ければ、そのドーシャが強い体質であることを意味します。
 

 アーユルヴェーダは、体質は持って生まれたものであり、根本的に変えることはできないと言います。


 
 変えられることと、変えられないことの識別をもつことで、変えられないことを変えようと時間を無駄にすることなく、新しい選択をする勇気と知恵を持つことができます。


 自分の体質と体質から反映される性格をしっかり把握し、自分はどんなストレスに影響を受けやすいのかを事前に知っておくことで、ストレスを上手く回避したり、自分の体や考えを、身近な道具として、上手に使いこなせるようになるのではないでしょうか?



⭐︎自分がどのドーシャを多く含むタイプなのかチェックシートでも調べられます。
あまり深く考えずに、回答すると良いみたいです。

http://ayur4u.jp/ayurveda-check



時間帯によって優勢なドーシャが変わります。
自然のリズムと調和する心地よさを味わいましょう!



ヴァータ 風

動きを生み出す力です。出入力系の能力。
(性質) 軽い、動く、冷たい、乾燥している、澄んでいるなど、風から連想できる性質
(人の特徴)心が軽い、快活さ、気分や思考が変わりやすい、好奇心が強い、浅く速い理解力、知識や体験を広く浅く求める傾向、素早い動作、体が軽い、乾きやすい、冷えやすい、全身の臓器や器官の働き
(体の特徴)すらっと背が高く、小柄で細身、顔の堀は浅く、皮膚は冷たい、髪もパサつきがち、スタミナがあまりなく、便秘気味、寒さに弱く、冷え性。脳卒中、高血圧になりやすい。
(性格)明るくて、快活、順応性があり理解も早く、いつも前向きで想像力ゆたか、興奮しやすく気分も変わりやすい、ストレスを受けて緊張しやすく、不安、心配になりやすい。意志が弱く、忍耐力にかけ、神経質。お金を儲けるのも速いが使うのも速い。
乱れやすい時間帯 2~6時と14時~18時
乱れやすい季節 晩春から冬、梅雨、台風
乱れやすい年齢 50歳以上の老年期
適している職業 接客業、デザイナー、カメラマン、教育者、小説家
 <ヴァータを鎮めるヨーガ>
1 体操はゆっくりと滑らかに行います。
2 安定感を高め、体の中心である腹部を意識させるポーズを出来るだけ行います。
3 呼吸は長くします。
4 視線は出来るだけ固定させます。
5 やりすぎないように注意します。疲れたら休みます。体操は動かすのが目的ではなく、体内のヴァータを鎮めるのが目的です。
6 暖かい環境でおこないます。
<おすすめポーズ>
 木のポーズ、ねじりを入れた三角のポーズ
<ヴァータの乱れを知らせるサイン>
目覚めから疲労感、排泄物やしたの苔が褐色っぽい、口の中が渋い、
不安や心配、緊張、落ち着きがない、
食欲が不安定、甘いものが突然食べたくなる、衝動的な行動、
眠りが浅く、便が硬い・便秘、お腹がぐるぐるなることが多い、
キンキンとした頭痛、関節や筋肉が痛む、
肌の乾燥、声のかすれ、関節がポキポキ鳴る
<ヴァータが乱れた時の過ごし方>
 休息をたっぷりとりましょう。
 できるだけ毎日オイルマッサージをしましょう。
 体が冷えやすいので、半身浴や靴下などで温めましょう。
 規則的な生活を送りましょう。
 騒音を避け静かな環境で過ごしましょう。
 過度な疲労を避けましょう。
 過度な外出を避けましょう。
 部屋全体を明るくしましょう。
 部屋に花を生けたり、甘い香りにしましょう。
 長時間の空腹を避けましょう。
 都会的な刺激を避け、自然の音や空気に触れましょう。
 新鮮できれいな空気を吸いましょう。
 過度な心配や恐怖を避けましょう。
 1日一度はリラックスできる時間を取りましょう。
 朝日や夕日を眺めましょう。
 

ピッタ 火 

メカニズムを生み出す力です。情報を処理する能力。
(性質)熱い、鋭い、軽い、流れる、辛いなど、火から連想できる性質
(人の特徴)活力、情熱、集中力、満足感、鋭い知性、挑戦的な傾向、行動の正確性、規律性、体が熱い、乾きやすい、全身の臓器や器官のメカニズム
(体の特徴)細くも太くもない中肉中背、肌が敏感で柔らかく、温かく、シワが少ない、そばかすやホクロが多い、髪は細く柔らかい、暑さに弱く、汗っかき、快食、快便、便が柔らかい傾向がある、持久力は中程度、じんましんや目の充血、消化器系疾患を起こしやすい、若白髪や若はげになる傾向がある。
(性格)情熱的で知的、勇気があるリーダー気質、高い集中力とものを見通す鋭い感性を持つ、機転が利いて話に無駄がない、短気でやや怒りっぽく、完璧主義で見栄っ張り
(行動)性格な行動で規律を守る傾向、熱中しやすく、人とぶつかったり批判的になりがち、確固たる足取り、話し上手、きちんとした食事を欠かさない、豪華な持ち物を誇示することを楽しみにする傾向があります。
乱れやすい時間帯 10時~14時、22時~2時
乱れやすい季節 夏から初春
乱れやすい年齢 25~50歳の壮年期
適している職業 経営者、政治家、外科医、、法律家、経理士
<ピッタを鎮めるヨーガ>
1 体操をあまりに生真面目に行うのではなく、楽しみながらやりましょう。
2 特定のポーズに拘らないで、体操は様々なものを行いましょう。
3 体感のねじりや側屈を十分行いましょう。
4 頭ではなく、体で感じるようにしましょう。
5 体を動かしながら、自分に対する判断や非難を避け、他人に対する同情、共感、受容を高めるように心がけます。
6 やりすぎないようにしましょう。
7 涼しい環境でおこないましょう。
<ピッタの乱れを知らせるサイン>
 朝起きた時とてもお腹が空いている、下の苔や排泄物が黄色っぽい、口の中が苦い、
 すぐにイライラする、批判的、攻撃的、むなしい、時間が常に気になる、
 汗の量が多く、体臭がある、
 ガツガツ食べてしまう、酸っぱいものが苦手、夜間の空腹感が強い、 刺激的なセックスがしたくなる
 体や顔が急に火照ってくる、目が充血しやすい、便が柔らかく下痢気味、皮膚がかゆく、赤くなりやすい、口内炎ができやすい、酸っぱいものが込み上げてくる・髪が薄くなってきた
<ピッタを整える為の日常生活> 
 体を熱くし過ぎないようにしましょう。過度な日光浴を避ける。
 美しい自然、とくに川や湖に触れましょう。
 過度な労働や無理をしないようにしましょう。
 過度な興奮を引き起こす刺激を避けましょう。
 過食をしないようにしましょう。
 長時間の空腹を避けましょう。
 新鮮できれいな空気を吸いましょう。
 1日一度はリラックスできる時間をとりましょう。
 目の使いすぎを避け、疲労しないようにしましょう。
 過度な綿密性、正確性、律儀さ、細かさを避けましょう。
 無益な討論や議論を避けましょう。
 欲しい物や望む状況を我慢し続けないようにしましょう。
 朝日や夕日を眺めるよにしましょう。
 ココナッツオイルやオリーブオイルでマッサージしましょう。
 頭皮にオイルマッサージや白ごま油の湿布をしましょう。
<おすすめの呼吸法>
 月の呼吸法(左吸う→右吐く→左吸う→右吐く)
 シーターリー呼吸法(舌を丸めて吸う→5秒保持→鼻から吐く)
体温を下げ、肝臓秘蔵の働きを活性する、高血圧、心臓障害の人はやらない


カパ 水

構造を生み出す力です。記憶を保持する能力。
(性質)重い、柔らかい、冷たい、遅い、湿っている、安定的など、水から想像できる性質
(人の特徴)心の落ち着き、愛情深い、気分や思考が安定、遅く深い理解力、知識や体験を深く求める傾向、寛容さ、溜める傾向、体が重い、潤い、冷えやすい、強い体力、持久力、骨格や器官の構造
(体の特徴)大きな瞳と長く濃いまつ毛を持ち、色白、髪はしっとり艶やか、体力、持久力がある、体格が良く、グラマーで太りやすい、体臭はほとんどない、肌質は若干オイリー、アレルギー性鼻炎や咳、痰などが出やすい
(性格の特徴)心が落ちつていて寛大、慈愛に満ちていて、温厚で献身的、理解は速くないがとても深い、情に熱く、波風が立たないことを好む、頭で考えたことより、体で感じたことを大切にするが、物事に執着しがち、妬みや愛欲も強い傾向がある
(行動の特徴)ゆっくりとした動作で、辛抱強く着実に物事を成し遂げる、ものを溜め込む傾向があり、持続的な活動が得意、歩くのも話すのもゆっくり、仮眠しがち、食欲は安定していて、ゆっくりで量も多くない
乱れやすい時間帯 6時~10時、18時~22時
乱れやすい季節 春
乱れやすい年齢 0から25歳
適している職業 看護師、管理者、コック
<カパを鎮めるヨーガ>
1 体操は速く、強めに行います。
2 呼吸も意識して強めに行います。
3 休みは少なめにします。
4 体の中の軽さを感じるよにします。
5 諦めないで根気良く続けましょう。
6 カパのたまりやすい胸部を動かします。
7 暖かい環境でおこないます。
<カパの乱れを知らせるサイン> 
 朝起きた時にまぶたや頬がむくむ、朝、体が重く眠い、舌苔または排泄(便・尿)が白色、口の中が粘つく、
 鼻が詰まっていることが多い、目やに・耳垂れが多く出る、花粉症、目がかゆい、
 寝むけが取れない、考えや行動が鈍い、内向的である、心が暗く重い、
 お腹があまり空かない、昼食後に眠くなる、食後すぐにゲップが出る、
 こだわりが強く続く、怠惰な感じ、過眠の傾向、頭が重く、鈍く痛む、
 便が重く出ずらい、肌が冷たく湿っている、鼻が詰まりやすい、腰が重くだるい、鈍痛がある
<カパを整える為の日常生活> 
 規則的に運動しましょう。
 早起きと朝のシャワーを心がけましょう。
 洗髪後、できるだけ早く髪を乾燥させましょう。
 日中ゴロゴロせず、体を動かしましょう。
 体を温かく保ちましょう。
 生活に変化をつけマンネリ化しないように心がけましょう。
 気分を変える為に、新しいことにチャレンジしましょう。
 過度に物を溜め込まないようにしましょう。
 体重を増やさないようにしましょう。
 親しい友人に優しくしてもらいましょう。
 孤独にならないよにしましょう。
 過食をしません。
 昼寝をしましません。
 間食をしません。
 1日一度はリラックスできる時間を作りましょう。
 脂肪分や油分の多い食事は避けましょう。
 オイルマッサージをすると活動しやすくなります。