<アーユルヴェーダで過ごす1日>



1 朝、ヴァータの時間帯に起きよう!

 できれば、夏なら4時半頃、冬なら5時半頃、いずれにしても6時前に起きるようにしましょう。夜が終わって朝が来る直前のあたりがブルーに染まる頃に起きてみましょう!
 スッキリ起きるために、前夜は10時までに就寝します。早寝早起きは、若返りの大切な第一歩です。

2 トイレへ直行
 この時にすっきり排便ができれば最高です。この時の尿は、体調を知る目安になります。自分の落とし子の、色、匂い、量、泡立ちなどをチェックする習慣をつけましょう。

3 さあ、体を起こそう。朝のオイルマッサージ
 用意するもの→バスタオル、オイル
① 室温を適温にする
② 頭→耳→顔→首→鎖骨→胸→脇→腕→腹→骨盤周り→尻→脚→足 マッサージをする。
 余裕があれば10分~15分放置して浸透させましょう。
 揉みほぐすというよりは、オイルを浸透させることが目的なのですり込む程度でOK!
 
<マッサージをしてはいけない時>
 月経開始から3日間、怪我、発熱、満腹、炎症、だるい時
 妊娠中はお腹と背中を避けて行います。会陰のマッサージをしましょう。
<体質別 オイル>
 ヴァータ→少し温めた太白ごま油をたっぷり使う
 ピッタ→夏はココナッツ、オリーブ油
 カパ→ゴマ油の量は若干控えめに
 寝つきの悪い時や頭痛がある時→おでこにオイルを浸透させる、頭皮に白ごま油の湿布をする
 気分が不安定な時→綿棒でオイルを耳につける、頭皮に白ごま油の湿布をする
 足の冷えがある時→足首から下のオイルマッサージの後、五本指ソックスをはく
 目の疲れがある時→アーモンド油を百会(頭頂部)のツボに浸透させる
 腰痛、関節痛、肩こりがある時→多めにオイルを使い、腰湯を20~30分して温めます。
 
⭐︎肥満に効果があります⭐︎
 白ごま油のマッサージでヴァータが鎮まるので、精神が安定します。そのため、過食が減り、リバウンドすることなく健康的に痩せることができます。


4 ウキウキ シャワータイム

 少し熱めのシャワーを浴びて血行を促します。発汗ができると、なお体が軽くなります。
頭のオイルマッサージをしてシャンプーが必要な人はします。体は石鹸など使わなくても十分汚れが落とせます。シャワーをしない人は、オイルで汚れが浮いてくるので、しっかり拭き取りましょう。
5 舌の苔を取る

 歯磨きをして、舌の苔をとります。
舌に苔がついていたら、アーマがある証拠。昨夜の食事は何を何時ころ食べたかを思い出し、タンスクレーパーか、なければステンレスのスプーンを使って、舌苔をとります。
 効果→唾液の分泌を促し、消化を良くして、口臭を防ぎます。味覚も鋭くなり、食事を味わっていただけるように感じます。
 注意→歯ブラシでは行わない。強くやりすぎると傷つけます。優しく数回やります。吐き気や熱のある時はやらない。
6 鼻うがい(ネーティ)、ゴマ油の点鼻、ゴマ油のうがい

 ゴマ油のうがいは歯磨きをしてから行いましょう。スプーン2~3杯を口に含み、ブクブクしたら、数分間口に含んだままにします。最後に口はゆすぎません。
 口臭、口内炎予防、知覚過敏、歯肉炎の予防になります。美肌や白髪、声に艶が出るなどの効果も期待できるそうです。
 鼻うがいは、ぬるま湯に塩をひとつまみ入れたもので片鼻ずつ行います。
 鼻が乾燥する時は、白ゴマ油を点鼻します。
7 体が綺麗になったところで、朝日を見ながら体操!

 太陽礼拝2~4セット (ハァハァするくらいが目安)
 瞑想、お祈りをします。「今日1日、調和的な選択ができますように…」
8 あー喉が渇いた。白湯を飲みましょう。

 アーマ(毒素)を消化へ導くためには白湯がベストです。
9 さぁ、朝食だ!

 食欲がない場合は、生姜をスライスしたものにレモン汁をかけてひとかじりする。
 腹八分目を心がけ、白湯を少しづつ飲むと消化を促します。
10 今日のスケジュールに合わせて、身だしなみ。

 TPOに合わせて、清潔な服を着ます。気分に合わせた色を選び、薄いお化粧も気持ちに緊張感が出て、動きやすくなります。
11 さぁーて、昼食だ!!

 1日のうちで一番消化力が高まるのが、ピッタの優性なお昼の時間。空腹感を感じていたら、消化の準備が整っていますよ!の合図です。
 消化しにくい肉や魚、乳製品などはこの時間帯に食べれば寝るまでに消化されアーマになりにくいのです。デザートを食べるなら、この時間帯にいただきましょう。
 朝食の時のお腹の空き具合に合わせて食事の量を調整し、朝(小)、昼(大)、夜(中)の食事の量や摂取カロリーの目安を守ることによって、体が自然のリズムに同調し、知性として培われます。
12 午後の過ごし方

 午後になると、少しずつ疲労感が感じられてきます。ヴァータが優勢になる時間帯です。眠くなったり、だるくなったりしますが、そんな時は少し体を動かしてみましょう。外気を吸って、大きく伸びをしたり、上半身をねじったり、足首を回したり、椅子に座ったままでもできるストレッチはたくさんあります。
 座り仕事の方は、席から離れ、軽く体を動かしたり、ソファに座るなどして、15分~30分のブレイクタイムを持ちましょう。
 フルーツジュース、レモンの蜂蜜漬け、生姜のシロップ漬け、黒砂糖、梅の甘酢漬け等がお勧め
 昼寝は、乳幼児や老人、猛暑の中で体力が低下している時、病気や怪我などで体力が消耗している時など以外は、カパを増大させるのでバランスを崩します。ドーシャ(3つのエネルギー)のバランスの乱れが、心身の様々な不調へとつながります。夜の眠気が遠のくことにもなるので、昼寝の習慣があるひとは眠るのではなく、シャヴァーサナで、5分ほど目を閉じて神経を休めましょう。
13 夕方(メランコリックになるトワイライトタイム)

 うつ傾向のある人は、グレープフルーツ、レモングラス、ローズマリーなどの香りをティッシュに1滴落とし、嗅いでみてください。
 休日であれば、この時間帯にオイルマッサージをし、シャワーや入浴をすることでヴァータが鎮静され、消化力を高め良い眠りへと誘います。
 腰痛や関節痛がある時は、オイルマッサージ後、熱めのお湯を3分の1ほどバスタブにはり、腰湯をしましょう。
 大根葉、ヨモギ葉、菊の花を乾燥したもの、カモミール、ローズマリー、レモングラスを乾燥させタものなどを、木綿の袋に入れて湯船に入れると更に発汗を促します。
14 晩餐を楽しむ

 アーユルヴェーダでは19時までに食事をとることを勧めています。
 家族や友人と過ごしながら、「おいしく」味わってください。
15 眠りにつくまで

 自分らしさを取り戻す何気ない時間を持ち、それを積み重ねていくことが「心の余裕」につながるでしょう。その時間を「作る」かは、自分次第です。
⭐︎自分の時間を作ることで、人生の満足度が変わってくると言われています。
16 良い眠りにつくために。

 できれば10時までに、無理なら11時までに。(10時から2時は修復の時間)
 眠れない人はホットミルクがおすすめ。豆乳やカモミールティー、リンデンティーもおすすめ。
 美味しいホットミルクの作り方
鍋にミルクを入れ、弱火で温めます。カパ傾向の人には、シナモンやドライジンジャー、カルダモンなどのスパイスを入れて飲むことが進められています。
 寝る前のヨーガ
 体の各部分に力を込めて、脱力する、を脚から順番に全身行います。

 次に体の各部分の力を抜いていきます。足の裏から順番に上に向かっていき、最後は頭部です。



参考図書 シャーンティ・マールガ アーユルヴェーダ実践ブック 東洋伝承医学研究会