私は今授業が休みなので、新入生のパダールタ(哲学)のクラスに参加してきました。
(一番訳がわからなかった授業…やっと最近わかるようになってきたところ)
ということで今日のクラスのまとめ
【シッダーンタ】
様々な観察と実験、そして検査によって、原因と結果の関連性が確立された、有効な原理のこと
アーユルヴェーダによれば、シッダーンタは4種類
1、サルヴァタントラ
2、プラティタントラ
3、アディカラナ
4、アブヒュパガマ
・サルヴァタントラ・シッダーンタ(普遍的原理)…全ての学派、古典によって広く認められた普遍的な原理のこと
Ex トリドーシャ、サプタダートゥ、現代科学による遺伝の法則、運動の法則など
・プラティタントラ・シッダーンタ(特定の原理)…特定のアーチャールヤや学派に固有の原理で、意見の相違があっても互いに矛盾するものではないとされる
Ex スシュルタ・サンヒターではシャリヤ(外科)が重視されるのに対し、チャラカ・サンヒターではカーヤ・チキッツァ(内科)が第一位とされる。各アーチャールヤが自身の専門分野や目標に応じて優先順位を設定した結果であり、どちらが正しい、間違っているというものではない
・アーユルヴェーダにおけるラサ(味)の数や骨の数の違いなども、この原理で説明される
・アーユルヴェーダの大学では、アーチャールヤの意見の違いを学ぶこともアーユルヴェーダの大切な勉強の一つとされている
・アディカラナ・シッダーンタ(包括的原理)…一つの包括的な原理の中に、多くの他の原理が含まれているような原理のこと
アーユ(生命)を理解するためには、身体の原理を理解しなければなりません。身体を理解するためには、パンチャマハーブータ(五大要素)の原理を理解しなければなりません。同様に、感覚器の原理は別で、心の原理は別で、魂には全体の科学があります。一つの原理を理解するために、多くの原理がその中に含まれていること。
・アブヒュパガマ・シッダーンタ(未確立の原理)…まだ検証や確立がされていない、仮説的な原理のこと
・その真偽が不明で、検査もされていないにもかかわらず、議論や研究の過程で一時的に受け入れられます。これは、新しい理論や知識を生み出すための「研究の基礎」として重要であるとされます。
・現代の科学における仮説形成のプロセスに類似しており、アーユルヴェーダの伝統的な枠組みを超えて新しい発見や治療法を探求するための土台となります。
先生の授業まとめ
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アーユルヴェーダは、異なる見解や学派を排他的に否定せず「サルヴァ・パリシャダム・イダム・シャーストラム(この聖典はすべてを包含する)」という特徴を持っています。これはアーユルヴェーダの強みであり、多様な視点を受け入れる柔軟性を示しています
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シッダーンタは、アーユルヴェーダが長きにわたり存続し、発展してきた基盤であり、その変化に富んだ歴史の中で変わることなく維持されてきた核となる部分です
- 一つに固執して「これだけが正しい、残りはすべて間違っている」とすれば、この世界の美しさを楽しむことはできないでしょう。
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