不眠症とは、「長期にわたり夜間の不眠が続き」「日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」この二つが認められることです。

日中の不調とは、倦怠感・意欲低下・集中力低下・抑うつ・頭痛・めまい・食欲不振など多岐に渡ります。眠りが浅く感じられても昼間の生活に支障がなければ不眠症とは診断されません。

不眠が続くと不眠恐怖症が生じ、緊張や睡眠状態へのこだわりのために、なおさら不眠が悪化するという悪循環に陥りますので、睡眠時間が短いことや目覚めの回数にこだわりすぎないことが大切です。

不眠の原因は、ストレス・心や体の病気・薬の副作用など様々ですが、寝る時間と起きる時間を平日と週末で違いが出ないように規則正しくすることや、朝太陽の光を浴びること、軽く汗ばむ程度の運動をすること、寝る前の刺激(スマホ、ゲーム、熱い湯で入浴)や寝酒を避けるなどが対策となります。

 

アーユルヴェーダでは、睡眠をどのように説明しているのでしょうか

「幸福も不幸も、肥ることも痩せることも、体力も無力も、性的能力も不能も、知恵も無知も、生きることも死ぬことも、全て睡眠に基づいている。時ならぬ時の睡眠(昼夜逆転など)と、過度の睡眠と、睡眠不足は幸福と長寿を奪い取る。それはちょうど終末の夜のごとくに破壊的である…」

また、睡眠は食事や性行為とともに「生命を支える補助的な3本柱」に数えられています。

昼寝については、頭痛・鈍重感・消化力減退・腫れ物・味覚不良・動悸・鼻炎・蕁麻疹・吹き出物・掻痒、咳、記憶力と知力の減退、諸器官の機能低下などを招く万病の元として注意されています。

昼寝が許されるのは、真夏、老人、子供、妊婦、病人、ショックを受けている人、衰弱してる人だけです。しかし、座った状態での昼寝なら許されます。

【勧められること】

  • オイルマッサージ
  • ガルシャナ (寒風摩擦のようなもの)
  • 優しく撫でる
  • ぬるめの温度で沐浴
  • ネートラタルパナ(眼の油浴)
  • シローダーラ
  • ヘッドマッサージ
  • 顔面・額・頭皮に油剤を塗布
  • 快適な環境(音、香、光、温度、寝具)
  • 就寝前、ヨーガの坐法・呼吸法・瞑想
  • 足のマッサージ
  • ホットミルク(ギーやナツメグを加えると更に効果的)
  • 肉汁スープ

 

【避けること】

  • コーヒー、緑茶などカフェイン
  • タバコ
  • 断食
  • 激辛食品

 

【ハーブ」

  • ツボクサ
  • ショーブ
  • 甘草
  • アーマラキー
  • ナツメグ
  • ポピーシード
  • アシュワガンダー
  • アロエ
  • シャタワリー
  • 白檀