摂食障害はダイエット中に始まります。ダイエットをしなければ始まりません。

「女性は痩せているべき」と現代社会が要求するため、10代の少女の多くが拒食症、過食症、強迫性過食症に陥っていると批判する専門家がいます。

母親が過度に娘の体重や魅力を気にして、父親も娘の外見に批判的な場合、その娘は摂食障害を患う可能性が高いという研究結果もあります。

また、母親が自分の体重や身体のイメージに極度に拘り、その心配を声に出して言っていると「容姿が、自分の価値や個人としての成功を決定する」という強いメッセージを娘たちに送り続けることになる、と指摘する専門家もいます。

そして、器械体操、チアリーディング、ダンス、陸上競技のような理想体重を提示している運動に従事している少女たちが摂食障害を患うことは非常によくあります。

こういった少女たちは、先生や両親に滅多に反抗しない優等生で、すばらしい学生やアスリートになりますが、一方で感情を内側に閉じ込める傾向があります。

他の人の希望に従ってばかりなので、成長に付随する典型的な問題やストレスをうまく扱う能力が備わっていないのです。

自分の人生の中で、少なくとも一側面でも支配しているという感覚を得るために、何を食べるかを選び、自分の外観を否定することを選び、せめて自分の身体は支配しているのだ、という感覚を得ようとしているのです。(拒食症)

また、家庭内環境(アルコール依存症、身体的精神的虐待、離婚)によって、心の痛みをブロックしたり、理解不能なこの世界で少しでも征服感を得たりする手段として、食べ物を用いることもあります。

これらの症状は、将来、深刻な身体的病気を抱えるリスクを負っています。

若い女性が、自己嫌悪に陥ると、すなわち自分を否定すればするほど、自分が自分から離れてしまい、身体が本当に必要としていることに耳を傾けたり感じたりすることができなくなっていきます。

 

このようなメッセージを軽く受け流せる人もいれば、激しく反応する人もいます。

自分の感情と向き合うことは、決して楽なことばかりではありません。しかし、そうやって陥りやすい思考パターンを分析することで、感情と自己を識別し、行動を変えることができます。

そのためにも自分自身とは何かをはっきりと知る手段を見つける必要があるのですが…

それ以前に、つまり症状があって混乱している渦中にあるときは、物質レベルの身体から始まるヨガがとても効果的です。ヨガをしている間は強迫観念から一時的に自由になれます。自分を生かしている圧倒的な力に気がつき、安心感を得ます。

苦手なポーズを乗り越えられたら、感情も乗り越えられる強さを養うことにつながるでしょう。ですから肉体的なヨガは心の落ち着きを取り戻すまでの有効な手段になり得ます。

 

<ウーマンズヨガブックより一部抜粋>