福岡伸一先生のお話がとてもしっくりっ!

 

人間のカラダにある60丁個の細胞は、みんな同じ形(無個性)をしていて、あらかじめどの組織になるかは決まってなくて

肝臓になるか血管になるか、その時その場で必要な器官を構成する一部になるそうです。

肝臓や血管を構成している細胞自体は絶え間なく入れ替わっているけれど、肝臓は同じ形を保っているそうです。(動的平衡)

細胞をパズルのピースに例えると、絶え間なく色んなところで同時多発的にパズルの古いピースが欠落して、そこにいる新しいピースが、必要に応じて欠落したピースの形になってはまり、パズル全体の絵柄(全体の秩序)を維持しているそうです。

大学で教えていると、よく自分探しをしている若者がいて、パズルのピースである自分の内側を探っているけれど、そっちの方向ではなく、その時いる場所で何が必要とされているか(周りを見て、今の自分に何ができるか)を探して見てください。と言っていました。

自分が何がしたいか?ということよりも、細胞のように、その時その場で前後左右の関係性を見渡して、今の自分に何が求められているのかを探していくことの方が、結果的に個人のあるべき姿が見つかり、全体に調和している心地よさや安心感として個人にも結果が返ってくるということでしょうか。

初めはパズルのピース(個人)には全体像が見えていなかったので迷いや葛藤があるけれど、家庭で、会社で、地域で、瞬間瞬間に細胞のような選択(行動)ができるよになることで、考えが綺麗に整理整頓され、個人の行動そのものが全体を維持している秩序とシンクロし、秩序とは何か、個人とは何か、自分とは何かを理解するための準備が整うのでしょうか。

また、もともと肝臓や腎臓にいた細胞が無個性に戻り、勝手な動きをし始めるのがガン細胞だともおっしゃっていました。

全体の秩序からはみ出し、自分勝手な振る舞いをする細胞が「ガン細胞」かぁ…