白か黒かをはっきりと分けられないけれど、
大まかに分類してタイプ(傾向)を見極めることで、
偏りがちな傾向を弱めて、バランスすることができます。
太陽と月、昼と夜、男と女、温と冷
相反するエネルギーが交じり合い
拮抗しながら均衡を保っているのが自然界。
私の体や考えの傾向は
「スピードや外からの刺激に反応することを好む傾向(外交的)である」
という陽気質の人は、敢えて自分とは反対の気質を育てるような練習をすると、より健全な精神の成長の助けとなります。
反対の気質を育てるヨガというと、筋肉には力を入れずに静止して関節に負荷をかけ、ポーズを長く保ちます。
負荷を沢山かけてポーズを深めようとするのではなく、長くポーズを保持していても、柔らかく優しい呼吸ができるところで体や考えの揺らぎを観察し続けます。
静止したポーズを長く保つことで、不快な経験に対しても喜んで耐え忍ぶ幅広い能力を育てます。
譲り、反省し、心を開き、耳を傾ける為に必要な感受性を育てることができます。
(一応理屈があるので、ポーズのキープが長いと言って私を恨まないでください…笑)
逆に、陽気質の人が好むままにヒート系や忍耐系のヨガをすると、自分の攻撃性と野心に気がつくことなく、競争心を燃やし続けながらヨーガアーサナをすることになってしまいます。
私も若い頃は、新しいポーズができるようになることが目的になっていて、スポーツやフィットネスと同じように楽しんでいました。気分の起伏が激しく、不安定でした。(今は、ちょっとはマシに…なったかな)
夏は交感神経が優位になって、疲れていることに気がつきにくくなっています。
元気が余っている時は体をしっかり動かしたくなるものですが、敢えて反対の気質(陰気質)を育てるようにしてみると、バランスが取れそうですね。
ゆったりと、野心を持たずに、体に耳を傾けることでストレスレベルは下がります。
また、気がつかないうちに溜めていた緊張からも解放されます。
自分の気質はこうだ!と決めつける必要はなく、年齢や季節、時間帯によっても移り変わるものなので、日頃から自分の傾向を観察しておくことで、自分が自分にとって良き主治医になるれそうですね。
ついでに、生まれながらに静かで内向的で、自分を守る傾向が強く、控えめで消極的なタイプの人は、陰気質のヨガを好みますが、敢えてエネルギッシュな陽気質のヨガを定期的にすることで、強さや忍耐を育てると言われています。
保持時間を短めに、筋肉をよく使う陽気質のヨガをすれば、呼吸器や循環器系の機能を高め骨や臓器の健康も増進します。
お天気が悪かったり、静かに物事を考えたいと思うときは、もちろん静かなヨガをすれば良いけれど、相反するエネルギーを呼び覚ますようにすることでバランスが保たれることも忘れずにいたいですね。
参考図書 インサイトヨガ 著 サラ・パワーズ
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