マタニティ・ヨーガとお産

マタニティ・ヨーガは、体を動かしながら自分の体の感覚を目覚めさせ、自分自身に自信を持ち、お腹の中の赤ちゃんの声に耳を傾けようとするものです。そして、日常生活で散漫になりがちな心を鎮め、分娩の為の体を作ります。しかも、自律神経への働きかけを通して、妊娠・分娩に必要なホルモンの調整がスムーズにいくようにします。

(参考図書 妊婦の為のヨーガ 森田俊一)

マタニティクラス ご予約について

マタニティクラスは、セミプライベートクラスです。日程や会場はご相談の上決定しますので、まずはお気軽にお電話やメールにてお問合せくださいませ。

マタニティ・ヨーガの効果

腰痛や肩こり、むくみなどの妊娠に特有な不快症状の緩和、お産に役立つ呼吸法や弛緩法を練習します。

妊娠中の背骨の柔軟性を保ち、筋肉や内臓機能の低下を防ぎます。

骨盤底筋の弛緩と緊張のコントロールをして、スムーズなお産と産後の回復を早めることができます。

いつから始めたらよいのでしょうか?

妊娠初期には、妊婦は吐き気や疲れを感じることが多いので、これらの症状がなくなるのを待ってヨーガを始めて下さい。

できれば妊娠12〜16週から始めるのが好ましいと思われます。

ヨーガをする時の服装と時間帯について

服装は動きを制限しない、ゆるやかなものにします。

食後すぐに行うと、お腹が痛くなったりすることがあるので、ヨーガをする2時間は食事を控えるか、軽く食べるだけにして下さい。

一般に、お腹の張りは夕方から夜にかけて多くなるので、なるべく日中にヨーガをしましょう。

マタニティ・ヨーガをするにあたっての注意点

お腹に強い圧迫がかかる体操は避けます。腹部を伸ばしすぎたり、つっぱるまで体をねじることは良くありません。また、お腹が大きい分、バランスが取りにくいので、立ってする時には両脚を開きます。

妊婦の体は時として、妊婦自身がびっくりするほど柔らかくなっているので、無理は絶対にしてはいけません。

体を動かせば、ある程度はお腹が張ってくるのは仕方がありませんが、運動終了後、お腹の緊張がすぐにおさまればよいのです。

しかし、妊娠35週以前では、この腹緊がその後も長く続けば安静を必要とし、マタニティ・ヨーガも休んだほうがよいと思われます。

妊婦の体は日ごとに変化していきます。昨日まで楽にできた体操が今日からは苦しく感じられることもあります。ですから、自分の体に合った体操をして下さい。行ってみた際、良くない感じがあれば、体操は中止します。

仰向けで寝るとクラクラする方

これは妊娠中大きくなった子宮が子宮の後ろを走っている血管を圧迫して、体を流れる血液の量が少なくなった為です。この時は、体を起こすか、お腹を横か下にします。

そして、仰向けに寝る姿勢を含む体位を全て避けてください。

妊娠後期はこのようなことが起きやすいので、原則として体を起こしているか、お腹を下にします。

逆子(骨盤位)でもヨーガをして大丈夫ですか?

逆子の場合、妊娠35週以降は立って行うしゃがみこみのポーズは避けてください。

(寝た状態でのしゃがみこみのポーズはOK)

これは予定日が近づくと、赤ちゃんの先進部が子宮の出口に固定しやすく、逆子ではお尻や脚が出口にはさまって、頭位に戻る可能性が少なくなるからです。この場合、お尻を高くする体位を試みます。

マタニティヨーガにおいて心がけること

息を吸いながら、時には息を吐きながら同時に肛門や腟をしっかり締めて下さい。そして息を吐きながら肛門や腟の力を緩めます。肛門や腟の閉じ開きは、マタニティヨーガでは重要な要素となっているのです。

マタニティ・ヨーガは、決して激しいスポーツではありませんが、原則として妊娠経過に異常のない妊婦さんを対象とします。

例えば、切迫流産や早産などで安静を指示されている人はできません。その他、多胎や妊娠中毒症など妊娠経過に異常のある人はかかりつけの医師に相談して下さい。

お腹が張ったら体操を止めてください。もし出血したら、病院で診てもらいましょう。